物流ウィークリー 2020/09/21 高みをめざして 我が社のCI戦略 未来へはばたくシンボル

マスメディア

第28回

【岡山】「名神高速を走るトラックの写真をカメラマンが2万枚ほど撮り、それを参考にしたと聞いた」と熊谷久郎氏(三原運送社長、笠岡市)。会社のロゴマーク制作を考え、実弟が営業マンとして働くデザイン会社に依頼したところ「運送会社(のマーク)を手掛けるのは初めてらしく、ぜひやってみたいという先方の意気込みもあった」と当時の様子を話す。

 昭和36年創業、同53年に法人化した同社の4代目社長に就くと、それまでトラックに漢字で書かれていた社名表記をアルファベットに変更。新しくロゴマークを掲げるとともに、そのタイミングでトラックのカラーも「ベージュと青から、レモンイエローとライトブルーに切り替えた」という。「すべてプロに任せた」というロゴマークは頭文字の「M」と、漢字表記の「三」をドッキングさせたもので、漢数字の三が翼のようにデザインされている。

 30年が経過し、すっかり定着しているロゴマークは「その当時、CI(コーポレート・アイデンティティ)という言葉が流行していた。トラックに荷主の看板を入れるケースも珍しくない時代だったが、独自性を出して業務の幅を広げたい考えもあった」と述懐。同市有田に1200坪の用地を取得して4年前、本社営業所を移転した同社。今年5月に隣接地で倉庫を増設したが、そこにも未来へ羽ばたくシンボルがしっかりと掲げられている。 (長尾和仁)

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