物流ウィークリー 03/14 クルーザーや小型漁船を陸送 提案型サービスをめざす

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【岡山】三原運送有限会社
クルーザーや小型漁船を陸送
提案型サービスめざす

 船舶の買い取り事業を手掛ける国内企業と提携し、クルーザーや小型漁船の陸送部門を担ってきた三原運送有限会社(岡山県笠岡市)。年間に40隻ほどを運んでいるが、最近は昨年12月に熊本で開催されたレースに参加するため、名古屋からパワーボート「スカラブ」(30フィート)を輸送した。
 「係留費などの維持・管理コストが重荷となってクルーザーや釣り船を手放すオーナーが増えており、それを狙ってロシアの商社などが買い付けに来る。関税の引き上げで扱いにくくなった自動車から、船舶へと関心が移っているようだ」と熊谷久郎社長。全国から引き取った船舶は現在、福井県や鳥取県などの港へと運ばれるケースが多いという。
 同社が陸路輸送で取り扱うのは最大で31フィートまで。「会社名義でクルーザーなどを購入している例は少なくないが、年間の維持費が大きな負担になっているのは間違いない。また、使わなくなったにもかかわらず、ずっと帳簿上に残ったままという例も。『どうせボロボロだから、、、』とあきらめないで、最良の方法をアドバイスしているので相談してほしい」と呼び掛ける。
 一方、平ボディー車による船舶輸送のほかに太陽光電池パネルや、ウィング車では食品輸送なども手掛ける。また、4トン車はイベントや各種旅行にともなう機材やカバンの移送も得意とし、「常に提案型のサービスをめざしたい。例えば、船舶のサイズの問題で現在は手配作業にとどまっている回航(輸出港などへ海路で移送)を自前で手掛けるのも一つ。取り扱いの幅を広げ、より細かなサービスを提供する」と話す。(長尾和仁)

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