物流ニッポン-2020/10/06 笠岡諸島の魅力発信

マスメディア

【岡山】三原運送(熊谷久郎社長、岡山県笠岡市)は、日本遺産の認定を受けた備讃諸島のうち笠岡諸島を車体にデザインしたラッピングトラックを導入した。9月26日には小林嘉文笠岡市長、熊谷社長らが出席して同市役所で出発式が開かれた。

 岡山、香川の両県の間の瀬戸内海に広がる備讃諸島は、古くから花崗岩の産地として栄え、ここで切り出された石は日本銀行の本店本館に使われるなど、日本の建築文化を支えてきた。笠岡市は、香川県の丸亀市、土庄町、小豆島と共同で、「知ってる!? 悠久の時が流れる石の島~海を越え、日本の礎を築いたせとうち備讃諸島」をキャッチコピーとして文化庁に申請し、2019年5月に日本遺産の認定を受けた。

 備讃諸島のうち、笠岡市に所属する笠岡諸島は高島、白石島、北木島、真鍋島、大飛島、小飛島、六島などで構成され、島々には採石場や建造物、遺跡などが残されている。

 三原運送のラッピングトラックは、ボディーの両側面に空撮写真と、笠岡諸島(石の島)の文字を大きく入れ、キャッチコピーを添えた。また、後部扉には、6島の名所旧跡をデザインした。いずれも画像を印刷したカッティングシートを張り付けて制作。総重量25トンの大型車で、名古屋-広島-福岡の運行に従事する。

 出発式で、熊谷氏が「当社は創業60周年を迎え、イベント開催も考えたが、コロナ禍で市民の皆さんに少しでも明るい話題を提供しようと、ラッピングトラックの導入を決めた。笠岡諸島の魅力を各地に発信していきたい」とあいさつ。

 また、小林氏は「このラッピングトラックにより全国の人に笠岡諸島の風景を見ていただけると思うとワクワクする。コロナ禍で観光業が伸びない中、ラッピングトラックはありがたい。これをきっかけに全国から足を運んでもらいたい」と述べ、熊谷氏に感謝状を手渡した。 (江藤和博)

関連記事